GRE(Graduate Record Examination)の講評 (2010年1月実施)

2010年2月19日
大森 健児 教授

2010年1月30日にGREを行いました。応募者は88名(3年52名、2年25名、1年11名)、風邪などが原因で欠席者が11名(3年5名、2年6名)あったため、受験者は77名(3年47名、2年19名、1年11名)となりました。

GREは、米国での大学院進学希望者に課せられた試験です。英語と専門科目からなっていますが、今回の試験では、Computer Scienceの科目について試験を行いました。出題の範囲は、ACMが定めているカリキュラムのCS(Computer Science)分野(情報処理学会のJ07で定めているCSの分野とほぼ一致)です。従って、3年生は、ほとんどの教科について学んでいるため、米国の受験生と同程度の成績が期待されますが、1年生、2年生は多くの科目を学んでいないため、学習していないことに挑戦ということになります。

成績は、生得点とスケール化された得点からなります。生得点は、正解に対しては1点が与えられ、間違った答えにマークした場合には-0.25点となります。従って、最高点は70点ですが、間違った答えをたくさんマークした場合にはマイナスになることもあります。

今回の試験結果は、次のようになっていました。最高点が31点、最低点が0点でした。

生得点 受験者数
50 or above 0
40 – 49 0
30 – 39 1
20 – 29 3
10 – 19 24
9 or below 49

また、生得点とスケール化された得点との関係は次のようになっています。

生得点 スケール化された得点 %
50 or above 860 – 900 95 – 99
40 – 49 810 – 850 82 – 94
30 – 39 740 – 800 55 – 81
20 – 29 660 – 730 28 – 54
10 – 19 570 – 650 8 – 27
9 以下 500 – 560 8未満

この表からわかることは、米国でのコンピュータ科学科への大学院進学希望者で、真ん中に位置する学生は28点ぐらいと予想されます。英語で記述されているというハンディーを考えても、3年生は25点以上の得点を挙げてもらいたいと思います。今回は、残念ながらこの得点を超えた学生は3名しかいませんでした。

来年度からは、カリキュラムも変更になり、J97からJ07への対応になります。GREで出題される範囲により近いカリキュラムとなりますので、もう少し高い得点を挙げてくれることを期待しています。

この試験での成績優秀者は大学院への推薦入学の資格を得ることができますが、GREでの中位点を基準といたしますが、今回は、初回であったことなどを考慮して、24点以上の受験者に推薦入学を与えることといたしました。

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