わからないことを、わからないなりに、どうにかしようという研究者マインドが芽吹く。

廣津 登志夫 教授


情報科学部長 (2017年度当時)
コンピュータ科学科、情報科学研究科

小学生のころから独学で学んだプログラミングを専門的に学べました。

宮田 誠也 さん


コンピュータ科学科4年(2017年度当時)
神奈川県立金井高等学校出身

CGのきれいな画像を見て自分でも作りたいと思いました。

中本 啓子 さん


ディジタルメディア学科4年(2017年度当時)
東京都立国立高等学校出身

情報科学部を選んだきっかけ

廣津教授
2人はどのようなきっかけで、情報科学部を選択しましたか。
宮田さん
小学生のころからコンピュータをいじるのが大好きで、プログラミングに興味を持ちました。当時はJavaScriptでウェブ上で動くものを作っていました。僕にはこれしかないなと思って、コンピュータ科学科に進学しました。
廣津教授
プログラミングの入り口がJavaScript って凄いなぁ。中本さんもコンピュータに興味があったのかな。
中本さん
私もコンピュータを使うのが好きで、小学校の低学年のころからゲームなどをしていました。進路を決める時も、パソコンならずっと触っていられるなと思い、CGなどの綺麗な画像を見るのも好きだったのでディジタルメディア学科に決めました。
廣津教授
2016年4月に文部科学省が「小学校でのプログラミング教育必修化を検討する」と発表したけど、まさにきみたちの世代はその先駆けと言えますね。

実際に入学しての印象

廣津教授
学部を選ぶきっかけは小学生時代のコンピュータ体験だったようですが、実際に入学してみてどんな印象を持ちましたか。
宮田さん
プログラミングをした経験がある人が少なく、意外に思ったのを覚えています。また、情報科学部はEnglish Corner、TOEICテストなど英語に触れる機会が多くあると感じました。
中本さん
物理や数学の基礎がしっかり学べ、プログラミングの授業もたくさんあります。好きなことや興味のある分野について、やろうと思えばやりたいことができる環境が整っているのが本学部の魅力だと思います。
廣津教授
海外の論文などを読むためには、英語は必須だね。物理や数学もコンピュータの発達による現代の高度情報化社会では、今後もますます重要になる学問と言えるでしょう。

1年生春学期の時間割(例)

 

時限
ファイナンス理論1 情報科学
入門
英語表現

時限
線形代数
の基礎
離散構造
演習1
英語理解1 離散構造1

時限
コンピュータ
システム入門1
数理実験 プログラミング入門

時限
数理実験 微分法の
基礎と応用

時限
数学演習1 法学
(日本国
憲法)

1年生秋学期の時間割(例)

 

時限
離散構造
演習2
論理回路
入門
英語表現2 積分法の
基礎と応用

時限
線形代数の応用1 コンピュータ
システム入門2
自然科学の基礎 – 力学入門 英語理解2

時限
離散構造2 ファイナンス理論2 プログラミング1
(C/C++)
プロジェクト1

時限
統計学1 情報科学
リテラシ

時限
法と社会

いま学びたいこと

廣津教授
情報科学の世界は多岐にわたっているけど、ふたりは将来のために何か身につけたいことや、現在挑戦していることはありますか。
宮田さん
昨年の夏休みに「Hack U」というYahoo! JAPANと教育機関が共同開催している、学生のための「ものづくり体験イベント」に参加しました。今学期は、長期休暇中に集中講義形式で最新のプログラミング技術が学べる「リクエスト集中講義」に参加する予定です。
中本さん
CGをやろうと決めてからは、高度で写実的な3DCGを生成する技術であるレイトレーシングを勉強しプログラミングをしています。今後はもっと光の動きをリアルに再現するレイトレーシングの実装に取り組みたいです。

将来のために

廣津教授
授業や研究など大学ではどういうキャンパスライフを送っていますか。あと、将来どんな道に進みたいのかな。
中本さん
高校までは部活に専念した分、大学では勉強を一番に考えようと決めて生活しているので、課題を自分の納得がいくまで突き詰めたり、授業外の時間も勉強に励んだりしています。将来は大学院へ進み、より難しい分野にチャレンジしたいと考えています。
宮田さん
図書館を頻繁に利用しています。通学途中に読む本を調達するほか、技術書を探したり、資格試験に向けて勉強するときに重宝しています。折に触れてプログラミングするほか、知らないことに少しずつ独学で手を出しています。進路は就職をメインに考えていて、これまで培った知識で誰かの役に立てるエンジニアになれればと思っています。
廣津教授
ふたりともいい心がけだと思います。研究開発者マインドとして、とても大事なことだね。わからないことを、わからないなりに、どうにかしようという気持ちが研究開発に向いているんじゃないかな。

受験生へのメッセージ

廣津教授
大学進学を考えている受験生に、こんなことをしていた方がいいよとか、何かアドバイスはありますか。
宮田さん
簡単なプログラムが書けるようになっているといいと思います。1年生の講義でも使われるPython(パイソン)というプログラミング言語は、慣れていない人にも扱いやすいので挑戦してみてください。
中本さん
入学したときに選んだ学科とは異なる学科の教員の指導を受けることもできるのが特徴です。興味のある科目を学びながら、自分に最も合う専門領域を見つけ、将来につなげることができます。

 

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