教員紹介
研究室の学び
プログラミング言語は、コンピュータと人間が対話するための言語です。そのような言語は従来、専門家や一部の人しか使えないものでした。私達は誰もが気軽に使えるプログラミング言語を新たに作ることを目指します。研究室では、そのような言語を作るためのプログラミング言語の基礎を学びます。言語を「作る」という作業は、複雑に思えるかもしれませんが、言語を作るための基本型を学ぶことで、自分が考えた言語を生み出せるようになります。
社会との接点
プログラミング言語は、「情報」を人間が意図した通りに処理するための道具です。現代の我々の生活は、意識するしないに関わらず、コンピュータやネットワークによってもたらされる「情報」に大きく依存していますが、プログラミング言語がなければ正しい情報処理が行えません。さて、そのようなプログラミング言語は、誰もが使えるものではありません。確かに、我々はコンピュータを使ってブラウザで情報を得たり、メールを書いたり、といった基本的なことが出来れば十分かもしれません。しかし、「ある情報をもとにして、価値のある情報を新たに生み出す」ことが本来コンピュータのもつ能力です。我々は、そのような能力を様々な人が引き出せるような道具として「ドメイン特化言語」を研究しています。これは、人々が用途に応じて気軽に使えるプログラミング言語です。例えば、経営者が予測や経営の方針を検討するための、経営者向けドメイン特化言語、教育者が子ども達のためのコンピュータ教材をつくるための教育者向け言語、など様々な言語が考えられます。多くの人々が言語を通して、コンピュータを活かせるようになること、さらにものごとについて深く考えるようになること、そのような未来像を我々は描いています。
主な卒業研究テーマ
- コンパイラ最適化器の実現法に関する研究
- 視覚的(ビジュアル)プログラミング言語の構築法
- 教育向けドメイン特化言語と開発環境の研究
- エージェントベースシミュレーション技術の研究
- 携帯端末を用いたゲーミング・シミュレーション
- AR(仮想現実)上の3次元オブジェクトの接触の手法
研究室をもっと知る
法政大学ホームページ「ゼミ・研究室紹介」プログラミング言語とコンパイラ―新しい言語を創る―(2007年6月7日掲載記事)