本研究科在学生の伊藤 葵さんが27th International Symposium on Multimedia (IEEE ISM2025)でBest Student Paper Awardを受賞
情報科学研究科修士課程に在学中の伊藤 葵さんが、2025年12月にイタリアで開催された27th International Symposium on Multimedia (IEEE ISM2025) において、「Best Student Paper Award」を受賞しました。
International Symposium on Multimedia(IEEE ISM)は、マルチメディアコンピューティングに関する最新の研究成果と技術動向を世界中の研究者・技術者が共有し、学術的議論を深める場として発展してきた国際会議です。 Best Student Paper Award は、Regular Paper として採択(2025 年度の Regular Paper 採択率: 27.40%)された学生筆頭著者の論文の中から、将来の学術的発展に寄与すると評価された優れた研究に授与される栄誉ある賞です。
今回の受賞は、伊藤 葵さんが提案した対話音声データを対象とする音声仮名化フレームワーク「Dialogue-Pseudo」の成果によるものです。 このフレームワークでは、複数話者対話において、話者ごとの識別性を保ちながら声色を変換するとともに、個人情報を含む発話内容をモーラ数やアクセントを一致させた語へ置換することで、対話のやり取り及び韻律情報を維持します。さらに、声高やエネルギーなどの韻律を制御することで、話者同定リスクを低減しつつ、態度分析に有用な情報を保持できることを示しました。
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業CREST「プライバシセントリック情報処理基盤」(グラント番号: JPMJCR21M4)の一環として行われました。
受賞情報
- 受賞者
- 伊藤 葵(情報科学研究科 情報科学専攻 修士課程 2年)
- 学会名
- 27th International Symposium on Multimedia (IEEE ISM2025)
- 開催日
- 2025年12月8日(月)~10日(水)
- 開催場所
- Napoli, Italia
- 受賞日
- 2025年12月10日
- 受賞名
- Best Student Paper Award
- 受賞論文名
- Dialogue-Pseudo: A Speaker Pseudonymization Framework for Privacy Protection in Dialogue Speech Data
- 共著者
- 伊藤 克亘(情報科学研究科 教授)