UECコンピュータ大貧民大会の大学対抗戦で法政大学が優勝

大富豪認定証

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11月20日(土)に、電気通信大学で開催された第5回UECコンピュータ大貧民大会(UECda-2010、主催:電気通信大学、共催:情報オリンピック日本委員会)と併設の第2回コンピュータ大貧民大会シンポジウムに、法政大学情報科学部の学生2名と教員1名が参加し、大学対抗戦において、コンピュータ科学科2年の岩崎央さん、ディジタルメディア学科3年の峯岸愛里さん、藤田悟教授の3名のチームで団体優勝しました。個人戦においても、岩崎さんが3位に入賞し、以下 4位藤田教授、5位峯岸さんと、全員が決勝戦に残る活躍をみせました。

UECコンピュータ大貧民大会は、電気通信大学大学院の西野哲朗教授の発案で開始されたプログラミングコンテストであり、日本固有の人気トランプゲームである大貧民を題材に、情報系の学生と研究者がコンピュータプログラムを持ち寄り、アルゴリズムの強さを競い合う大会です。2006年に第一回大会が開催され、今年が5回目に当たります。情報科学部からは、昨年の大会に学生が初めて参加し、個人戦で5位に入賞しました。今年は、藤田教授の「プロジェクト」講義の中でプログラミングスキル向上のための課題として扱い、約30名の学生が強いプレイヤ作りに挑戦してきました。この中で上位3人のプログラムを本大会に応募し、上記の成績を納めるにいたりました。

大貧民プログラムの難しさは、相手プレイヤが複数(本大会では5人の対戦)であること、相手プレイヤの手札がわからないこと(不完全情報ゲーム)、革命や縛りで状況が大きく変化することなどにあります。コンピュータのゲームプログラムとしては、チェスや将棋が有名ですが、これらが2人の対戦ゲームであること、相手の状態を完全に把握できること(完全情報ゲーム)などの違いがあります。本大会の優勝プログラムは、東北大学の大学院生によるモンテカルロシミュレーションを用いた探索プレイヤであり、研究の対象としても興味あるアルゴリズム研究が進められています。

藤田教授は、来年も学生と一緒に参加して連覇を狙いたいと考えており、参加に興味のある学生を募集しています。以下は、今年参加された2名の学生からの参戦の感想です。

個人戦3位のコンピュータ科学科2年の岩崎央さん

「これまで書いてきたプログラムは授業の演習のものが多く、強く興味を持てるというところまでにはいきませんでした。しかし、大貧民のプログラムは自分で書いたプログラムを対戦させて結果がわかるので、強いプログラムを作るという目標があり、意欲的に取り組むことができました。また、自分でアルゴリズムを考えて、それをプログラムに実装していくこともとても面白かったです。会場で他のプレイヤーのアルゴリズムを知ることができ、どれも興味を引かれるものが多く、とても良い経験になりました。3位になれてとてもうれしかったです。」

個人戦5位のディジタルメディア学科3年の峯岸愛里さん

「大貧民大会に参戦して、とても多くの刺激を受けました。他大学の学生のプログラミング方式はどれもレベルが高く、シンポジウムでは、大学の授業内では出てこなかった設計案やプログラムの方式を学ぶ事が出来ました。また、雰囲気はとても和やかで、プレゼンテーションも一人一人が楽しくやっているなという印象を受け、また私自身もいい感触でプレゼンテーションができたと思います。

大会本戦もエンターテイメント色があり、楽しく対戦ができました。自分の作ったプログラムが決勝に残って、プログラミングの先に具体的な結果が出たことも自信につながりましたし、他大学の学生や先生とのコミュニケーションが出来た事は貴重な体験だったと思います。」