GRE 試験の結果について (2016年2月実施)

2016年2月19日
大森 健児 教授

GRE試験は2月3日に行われました。GREはGraduate Record Examinationの略で、米国やカナダで大学院に進学するときに受けなければならない試験です。私もかつて、この試験を受けたことがあります。その当時は、英語と専門科目を受験しなければなりませんでしたが、コンピュータ・サイエンス(CS)の試験は設けられていませんでしたので、代わりに、数学で受験しました。

その後、コンピュータサイエンスの大学院に進む学生が増えたために、専門分野の中にCSの試験が設けられるようになりました。今回の試験問題は、過去に行われた試験あるいは類似問題から選んだものです。米国やカナダのコンピュータサイエンスの学生たちが学部で学んでいることをベースに作られていますので、どのようなことが教えられているのかが理解できたのではないかと思います。ただ、残念なことに、コンピュータサイエンスに対する爆発的な人気がなくなったため、数年前から、CSは専門分野の試験から外されてしまいました。現在設けられている専門分野は、①生化学②生物学③化学④英語文学⑤数学⑥物理学⑦心理学の7分野です。米国やカナダでの進学先の傾向がある程度読み取れることと思います。

GREの試験は、間違った答えをすると減点になるのが、特徴です。日本でのマークシートの場合には、答えが分からなくても、直感を頼りに点数を稼げる場合もあります。しかし、GREの試験では、このようなことが生じないようにと、分からない場合には解答しないように仕向けています。

さて、今回の試験結果です。今回は、以前との比較ができるようにするために、3年前の問題をそのまま用いました。2年生と3年生の平均点は、若干高くはなっていますが、ほとんど変化はありませんでした。しかし、1年生の平均点は半分でした。これは、おそらく、1年生の時に学ぶ科目が変化したことによる影響を受けているのではないかと思います。

最後に、大学院への推薦資格が与えられる24点を上回る高得点を挙げた学生は、3年生が1名、2年生が4名でした。

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