教員紹介

佐々木アラム 幸子 教授

佐々木( SASAKI) アラム( ALAM) 幸子( Yukiko) 教授

言語学博士(テキサス大学オースチン校)

主な研究領域

  • 言語活動の計算機的処理
  • 学習支援ソフト

自己紹介

学部時代(愛知県立大学英米学科)および大学院時代(お茶の水女子大学英文学科修士課程)ともに英語学に専念。1976年から1979年、バングラデシュ、1979年から1981年サウジアラビアに滞在、その間ベンガル語とアラビア語を勉強。1986年にテキサス大学オースチン校から言語学にて博士号を取得。博士論文は、計算言語学への寄与を目的とした日本語動詞体系の理論的研究ですが、その後の研究は言語学と機械翻訳にまたがっています。最近は、教育支援ソフト作成にも興味を持っています。

メッセージ

情報科学の技術は社会の基盤をなし、世界中の社会がそれを基にして進展しています。情報科学の技術を学ぶ人への社会の期待は大きいのです。斬新なアイデアと高い技術で、社会に貢献してください。

情報科学の技術は日進月歩の勢いで進歩しています。最新の技術の取得には、弛まぬ努力が必要になります。情報科学部で学んだ基礎力をもとに技術を磨いていってください。

最後に、英語に強くなるよう願っています。情報科学部では実用的な英語教育が重視されています。英語はもはや世界語で、世界の人とのコミュニケーションに必要であり、最先端の情報発信は英語で行われています。英語力をつけて、自分の知識、世界を広げてください。

主な研究テーマ

研究動機

機械(例えば、コンピュータなど)が通訳してくれ、違う言葉を話す人と意思疎通ができたら、また、機械が翻訳してくれ、違う言葉で書かれた新聞・書物などが自由に読めたら、何かいいことが起こりそう。(実際、学業中に出産した私の手助けに米国に来てくれた母は、英語が話せないことを悔しがっていたけれど、こんな機械があればどんなにか喜んだでしょう。)こんな漠然とした期待から始めた研究だけど、研究すればするほど登るべき山が高くなっていくのを感じます。なぜなら、言語研究をすると、人間の言語は計り知れないほど緻密にかつ有機的に構成され、豊かで、無限の表現を可能にする産物であり、機械に人間の言語能力を持たせるなんて気の遠くなるような企てであることを痛感するからです。では、なぜこのような到達できないような企てに挑戦するのでしょう。それは、山頂に行けないからといって立ち止まったら、前進できないからです。今でも、例えば、電話番号を口頭でいえば、それを認識してくれるなど限定的言語能力もった機械が活躍していますが、将来、完全ではないにしてもある程度の言語能力をもった機械がいろいろな分野で活躍をする時代がくるでしょう。世界の研究者はそれを夢見て研究に励んでいます。わずかの研究成果でも前進につながるものであれば、このうえもない喜びとなります。

機械翻訳

現在の研究テーマは、機械翻訳あるいは自然言語処理用の辞書をデザインすること(すなわちモデル作り)です。モデル作りには、時間がかかります。それが終わったら、そのモデルに従って、コンピュータに実装することになります。すでに機械翻訳用の大規模な辞書も作成されていますが、それらとは違ったものになるでしょう。

人間の言語能力が実際にどのようなメカニズムで構成・運用されているのかは見ることができないのでわかりません。生成された話し言葉や書き言葉から、推察しなければなりません。また、人間は膨大な量の辞書や百科事典的知識あるいは実世界の知識をもっているのですが、それはどのように相互にあるいは言語に関わっているのかも推察しなければなりません。現在わからなくても、将来わかってくることが出てくるでしょうから、そのデザインは伸展性のあるものでなければならないでしょう。

学習支援ソフトウエア

楽しく学べる学習支援ソフトの作成を目指しています。技術に関する知識だけでなく、どのようにしたら、魅力的で、使いやすく、楽しいソフトウエアができるのかにも考察しなければならないので、使用者に合わせたデザインが必要となります。技術的および人間的側面の両者が研究対象となります。また、このソフトを使って実際に効果があったのかも測定し、評価する必要があります。これらの結果がまた新しくソフトウエアを作るとき参考になります。作る喜びがありますが、上記の目標を満たすソフトを作るのは至難の業です。しかし、工夫しながら何かを作るという作業は楽しいものです。